Model based development

Modelica User Conferece 2017 Japan レビュー

Modelica言語普及の先頭に立つスウェーデンのモデロン社が主催するModelicaユーザ会が10月30日にトヨタ東京本社で開催された。トヨタ平野氏がModelica Association窓口と国内取り纏めを務めている。ツールベンダー8社 (Dassault、Ansys、Siemens、ニュートンワークス他)が協賛し、自動車、航空、電力、Modelicaツールの関連企業から約120名が参加した。

発表は、基調講演2件(モデロン、ドイツ航空宇宙)、事例発表4件(マツダ、トヨタ、東大、モデロン)の合計6件であった。
1. システム全体レベルでの最適化              Hubertus Tummescheit氏 (モデロン)
2. ModelicaとFMI利用車両ダイナミクスと制御の研究   Jonathan Brembeck氏 (ドイツ航空宇宙)
3. 発電の柔軟性向上のためのフレームワーク         Stephane Velut氏(モデロン)
4. システム・シミュレーションによる設計            大富浩一氏 (東大)
5. マツダにおけるModelica 活用の歴史と今後の展望       小森賢氏 (マツダ)
6. Vehicle Dynamics Lib.と FMI を活用したパラメータ最適化プロセス高速化 飯田浩央氏 (トヨタ)

‐モデロン社はスウェーデンルンド市に本社を持ち、Modelicaベース物理モデルIPベンダーである。
Modelicaシミュレータ製品は持たないが、同じルンド市にあるDassault(旧Dynasim)のDymolaと
の関係が強い。SimulationX、MapleSim等もサポート対象としている。国内本社はスウェーデン
大使館ビル内にある。
‐トヨタとマツダはModelon-Dymolaユーザであり、SimulationX、MapleSim等も導入している。
標準言語Modelicaベースでも、各社方言がありスタイルガイドの必要性を両社強調していた。
トヨタはMATLAB/Simulinkによる制御モデル系MBDに軸足を置き、マツダは物理モデル系MBD
に軸足を置いている。これは前者が複雑なマイコン制御のハイブリッド車開発に、後者が徹底的なガソ
リンエンジン車の性能を追求しているためである。
‐ドイツ航空宇宙センターの発表は、自動運転車RoboMobilプロジェクトでのMBD開発事例であった。
制御モデル系は敢えてMATLAB/Simulinkを使用せずModelon-Dymolaだけで開発した。高額なライ
センス料の抑制だけでなく、欧州対米国の構図が見えて興味深い。
‐トヨタ平野氏は国内Modelicaユーザ会を立上げ、Modelicaツールコンパチ評価と方言対策のための
スタイルガイド開発を進めるとのこと。制御モデル系MBDを推進したMathWorksのユーザ会
JMAABのような、物理モデル系ユーザ会に発展する可能性があると考える。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA